静岡の建築士事務所登録手続きを代行します。
社労士・行政書士事務所敷地のホームページへお越しくださりありがとうございます。このページでは建設業許可業者である法人が建築士事務所を併設する場合についてご案内をいたしますが、もちろん建設業許可を持たない法人や個人の方にも建築士事務所設置に役立つ内容となっておりますため最後までご覧いただけましたらありがたく存じます。
このような方に役立つ内容となっています。
- 建築士事務所のみを設置したい法人又は個人の方
- これから建設業許可取得と共に建築士事務所を設置したい法人又は個人の方
- 既に建設業許可を取得していて、これから建築士事務所を取得したい法人又は個人の方
- 他人の求めに応じ報酬を得て設計等の業務を行いたい法人又は個人の方
建築士事務所と建設業許可業者の関係性
建設業許可業者とは
建設業許可業者とは、都道府県知事や国土交通大臣から建設業者としての許可を受け、住宅や内装、管工事等をはじめとした29種類の建設業許可業種のいずれか又はいくつかを扱う法人や個人のことを指します。建設業許可業者が施工をする上では設計図等をもとに材料手当や工程が組まれていくことが一般的で、場合によっては高度な専門知識をもつ設計士によりなされますため、建設業者と設計士は密接な関係にあることとなります。建設業者の外部委託先として依頼をする事や、社内に建築士事務所として設置する事があり得ます。
建築士とは
建築士法に定められた資格を保有する、建物の設計・工事監理を行う建築のプロフェッショナルです。
建築士は下記3つの資格に分かれていて、建物の規模、用途、構造に応じて取り扱うことのできる業務範囲が定められています。
- 一級建築士
- 二級建築士
- 木造建築士
建築士事務所の登録が必要な場合
建築士は建築士事務所の登録を受けずに、他人の求めに応じ報酬を得て設計等の業務をしてはいけないこととされています。(建築士法第23条の10 無登録業務の禁止)
従いまして、下記の場合には建築士がいても建築士事務所の登録が必要となります。
下記すべてに該当の場合
- 他人の求めに応じている
- 報酬を得ている
- 設計等の業務である
他事務所に管理建築士として登録されている建築士は当該事務所の所属建築士になることはできません。
原則は兼業もできません。
建築士事務所の登録名称
建築士事務所の名称を登録する際には下記の決まりがありますので、それに従った対応が必要となります。
- 建築士事務所の名称は法人名だけでなく、その前後のどちらかに「一級(二級・木造)建築士事務所」と入れる。
(例)静岡建設株式会社一級建築士事務所、二級建築士事務所静岡建設株式会社
- 同一法人で、建築士事務所を複数(支店や営業所など)設置して設計等を行う場合には、事務所ごとに登録が必要
- 支店長名で登録申請する場合は、支店長が商法上の支配人等として登記されている(=業務執行権限がある)必要がある。
特に気を付けたいことは上記1.の事務所名称のつけ方です。この点について掘り下げて解説します。
株式会社を例としますと、法人は下記どちらかの表記となっているかと思います。
株式会社の場合の法人名の例
株式会社〇〇
又は
〇〇株式会社
次に、上記このどちらかの法人名の前か後ろに「一級(二級・木造)建築士事務所」の文言を入れる事が求められています。
一級、二級、木造のいずれを記載とするかは建築士登録される方の資格によります。複数の級を保有されている場合は上位級にて登録する事になります。
つまり、下記のようになります。
建築士事務所登録名称の例
株式会社〇〇一級(二級・木造)建築士事務所
又は
一級(二級・木造)建築士事務所株式会社〇〇
新規に会社を設立した後に建築士事務所を登録する事となった場合は、会社名の登記が完了した後に「一級(二級・木造)建築士事務所」を会社名の前または後ろのどちらにつけるのかの検討をすることになります。
あらかじめ「一級(二級・木造)建築士事務所」の文言がつく事がわかっていたら会社名の名付け方も変わる場合もあるかと思います。建築士事務所登録を行う事が決定している方で、新規に会社を設立される場合にはこの点も含んだ上でご検討をされるとよろしいかと思います。
当事務所では会社設立手続きも承っております。詳細は下記をご参照ください。
建築士事務所登録の必須要件
建築士事務所登録は法人、個人それぞれが登録申請者となることができますが、建築士事務所には事務所を管理をする管理建築士を置くことが必要で、これに該当される方が保有する資格により登録できる建築士事務所の種類が異なります。また、管理建築士となる方は管理建築士講習を修了している必要があります。
1.建築士の資格保有者がいること
建築士事務所の登録申請をするためには建築士の資格保有者がいることが必須となります。求められる資格は下記のいずれかとなりますが、資格の種類により業務として扱える範囲が異なりますので、必要とされる業務内容に見合っているのかの確認が必要です。
- 一級建築士
- 二級建築士
- 木造建築士
2.管理建築士講習を修了していること
建築士事務所登録を申請する際には、管理建築士となる方が管理建築士講習を修了している必要があります。この講習は財団法人建築技術教育普及センターで行われ、講習を修了すると管理建築士講習修了証が発行されます。そして、ここに記載されている修了年月日と修了証番号を建築士事務所登録申請書に記載することになります。
管理建築士講習の受講資格として、建築士事務所に所属する建築士として3年以上下記業務に従事していることが求められています。
- 建築物の設計に関する業務
- 建築物の工事監理に関する業務
- 建築工事契約に関する事務に関する業務
- 建築工事の指導監督に関する業務
- 建築物に関する調査又は鑑定に関する業務
- 建築物の建築に関する法令又は条例の規定に基づく手続きの代理に関する業務
+ 建築士事務所に所属する建築士として3年以上これらの業務に従事
受講方法は、対面方式とオンライン方式の2つがあります。詳細については下記のHPよりご確認ください。
財団法人建築技術教育普及センターHP
https://www.jaeic.or.jp/index.html
3.事業目的に「建築物の設計・工事監理」と記載されていること(法人の場合)
定款及び履歴事項全部証明書の事業目的に、「建築物の設計・工事監理」と記載されている必要があります。この記載がないと申請受理されないこととなります。もしも記載がなければこの文言の追記の手続き、登記をした後に申請をすることとなります。
4.その他必要な手続き
まずは上記の1~3は必須要件ですのでこれらの条件が揃っていることをご確認ください。その他の細かな要件はありますが、まずは上記の3点から抑えるようにしてください。
建築士事務所登録の必要書類
建築士事務所登録に必要な書類をご案内します。法人と個人で異なりますのでご注意ください。
法人の場合の必要書類
提出書類 | 書類名称 | 備考 |
① 登録申請書 | 第一面 | |
② 所属建築士名簿 | 第二面 | 管理建築士を含め全員記入 |
③ 役員名簿 | 第三面 | 監査役は除く |
④ 業務概要書 | 添付書類イ | 5年間の業務を記入 新規は例外あり |
⑤ 略歴書 | 添付書類ロ | 登録申請者と管理建築士が異なる場合は各々作成 |
⑥ 誓約書 | 添付書類ハ | |
⑦ 定款の写し | 原本証明を附すこと | |
⑧ 商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書) | 原本・3か月以内のもの | |
⑨ 建築士免許証の写し | ||
⑩ 管理建築士講習修了証の写し | ||
⑪ 管理建築士の住民票 | 原本・3か月以内のもの 例外あり | |
⑫ 管理建築士の専任証明 | 新規の場合のみ、更新は不要 |
個人の場合の必要書類
提出書類 | 書類名称 | 備考 |
① 登録申請書 | 第一面 | |
② 所属建築士名簿 | 第二面 | 管理建築士を含め全員記入 |
③ 業務概要書 | 添付書類イ | 5年間の業務を記入 新規は例外あり |
④ 略歴書 | 添付書類ロ | 登録申請者と管理建築士が異なる場合は各々作成 |
⑤ 誓約書 | 添付書類ハ | |
⑥ 建築士免許証の写し | ||
⑦ 管理建築士講習修了証の写し | ||
⑧ 管理建築士の住民票 | 原本・3か月以内のもの 例外あり | |
⑨ 管理建築士の専任証明 | 新規の場合のみ、更新は不要 |
必要書類についての詳細については下記HPを確認の上ご用意ください。
一般社団法人静岡県建築士事務所協会ホームページ
https://www.shijikyo.or.jp/
建築士事務所登録にかかる費用
当事務所では建築士事務所登録に関する下記業務を承ります。ご依頼やご相談はお気軽にお電話ください。
事務所の種類 | 手続きの種類 | 弊所の報酬 | 登録手数料 | 費用合計 |
一級建築士事務所 | 新規 | 55,000円 | 17,000円 | 72,000円 |
更新 | 40,000円 | 57,000円 | ||
二級建築士事務所 | 新規 | 55,000円 | 12,000円 | 67,000円 |
更新 | 44,000円 | 56,000円 | ||
木造建築士事務所 | 新規 | 55,000円 | 12,000円 | 67,000円 |
更新 | 44,000円 | 56,000円 | ||
建築士事務所 | 変更届 | 22,000円 | ー | 22,000円 |
事業報告書 | 27,500円 | ー | 27,500円 | |
廃業届 | 22,000円 | ー | 22,000円 |
建築士事務所登録後に必要な手続き(報告と更新)
建築士事務所登録後には、1年に1度の報告と、建築士事務所を継続して行う場合には5年に1度の更新登録申請を行う必要があります。下記にて内容をご確認ください。
建築士事務所の事業報告書(設計等の業務に関する報告書) 1年に1度
建築士事務所の開設者は、設計等のご有無に関する報告書を、毎事業年度経過後3か月以内に、知事に提出することが義務付けられています。従いまして、毎年提出する必要がある報告書となります。
建築士事務所の更新登録申請 5年に1度
建築士事務所登録の有効期間は登録の日から5年間です。この期間を経過した後も引き続き建築士事務所を継続する場合には、有効期間満了日の3か月前から30日前までの間に更新登録申請を行うようにしてください。期限が過ぎると登録が抹消されますので期限の管理には十分ご注意ください。
更新登録申請は登録有効期限の30日前までであることに要注意
静岡市の建築士事務所登録の受付場所
建築士事務所登録は静岡県内4か所の窓口で持参又は郵送で受け付けられています。静岡市近郊の方は下記の本会又は支部を頼られるとよいでしょう。
静岡市内の建築士事務所協会
本会事務局の所在地(静岡市内)
名称 | 静岡県建築士事務所協会 本会事務局 |
所在地 | 静岡県静岡市葵区追手町2-12 静岡安藤ハザマビル7階 |
電話番号 | 054-255-831 |
中部支部の所在地(静岡市内)
名称 | (一社)静岡県建築士事務所協会 中部支部 |
所在地 | 静岡県静岡市葵区追手町2-12 静岡安藤ハザマビル7階 |
電話番号 | 054-251-9190 |
本会と中部支部は同じ所在地です。
登録申請から登録完了通知
登録申請の流れは、管轄の静岡県建築士事務所協会の支部へ登録申請書を持ち込み受付がされます。その後、支部から静岡県建築士事務所協会の本会へと書類が回送され、ここで審査・登録がなされます。登録通知書は申請者のもとへ郵送されます。
この申請から登録通知書の到着まではおおよそ1か月ほどと案内がされることが多いかと思われます。
個人の建築士事務所を法人へ移す手続き
個人で建築士事務所をされていた方が法人化する場合や、又は法人へ雇用されて勤務されることもあり得ます。その際に個人の建築士事務所を法人へ移行するにはどのような手続きの流れとなるのかについてご説明いたします。
建築士事務所登録には、移行という手続きはないため、廃業届と新規登録申請を同時に行うことによりこれを行います。この際にポイントとなるのが新たに法人へ移った際の管理建築士を証明することでありまして、この際に社会保険等の公的書類にて証明をしていきます。これらの書類は手続きが完了していないと発行されませんため、証明書として用意できるまでに時間がかかるものとなります。
この時に想定されることは、当初予定していた廃業届+新規登録申請のタイミングが証明書類がないために後ろへ遅れることがあります。事前に必要書類といつ申請ができるのかを確認したうえで計画的に移行されることが望ましいものと思われます。
個人から法人へ移るときは廃業届と新規登録申請を同時に行います。
建設業許可の専任技術者と管理建築士の兼務
結論を申し上げると、建設業許可の専任技術者と管理建築士は同一の方で兼務することが可能です。
一級建築士又は二級建築士を保有されている方の場合ですと、建設業許可における専任技術者となる国家資格の要件を満たしますため、すでに専任技術者として就かれている方もおられることと思います。その後に建築士事務所、設計士事務所登録をしたいとなることもあります。兼務は可能ですが、注意点としましては同じ営業所内で常勤していることが要件としてあります。異なる営業所間で同一人で専任技術者と管理建築士を兼務することはできません。
この辺りは細かな要件となってきますため、ご検討の際には弊所までご相談ください。
建設業許可の専任技術者と、建築士事務所の管理建築士は兼務可能です。
まとめ
建築士事務所登録の概要をご案内いたしました。いかがでしたでしょうか。大体どのような要件と書類が必要で、どのような流れで建築士事務所登録となるのかをご理解いただけましたでしょうか。
実際に登録手続きをする際には細かな書類作成や準備が必要となりますため、ご依頼者様の代わりにお手続きを行うことができる当事務所までまずはご相談を頂けましたらありがたく存じます。