静岡の建設業許可取得に必要な3つのポイントと5つの要件
このページでは、建設業許可取得に向けた考え方の概要についてお伝えしていきます。
実際の許可申請では細かな部分をクリアしていく必要がありますが、そもそもの前提となる建設業許可取得の要件をクリアできそうなのか?そのような目線でご覧いただけましたらと思います。
建設業許可と要件についてお調べの方へ向けた内容となっています
1.建設業許可について何もわからないので情報収集をしている方
2.建設業許可取得の準備を始めていきたいけど、何からしたらよいか迷っている方
3.将来建設業許可を取得するために必要な大事な要件をおさえておきたい方
建設業許可取得と要件|3つの考え方
建設業許可の要件とは、建設業許可を与える側(知事許可なら都道府県知事)が満たすことを求めている許可に必要な条件となります。その基盤となる考え方として、大きく3つのポイントがあります。
実際に建設業許可申請を進めていく上では、細かな点までを理解・確認して要件に合うことを書類で証明していく事とはなりますが、その前段階として考え方の概要をおさえておくことで建設業許可申請で求められる事の意味がわかり、用意すべき書類に対しての理解も進む事と思われます。
主要な3つのポイント | 概要 | 求められる例 |
1.ヒト | 許可を受けて建設業を行うに足るヒトがいるのか? | ・常勤役員等 ・専任技術者 ・役員の欠格事由 |
2.モノ | 建設業を行うに足るモノや実態が存在しているのか? | ・営業所 |
3.カネ | 建設業を継続的に行っていくだけのカネがあるのか? | ・自己資本500万円以上 ・500万円以上の資金調達能力 |
建設業許可申請の要件として求められる事は、ヒト、モノ、カネのいずれかの事となります。
建設業許可が求めるポイントは、ヒト、モノ、カネ
建設業許可取得に必要な大前提5つの要件
ここから先が建設業許可の申請に求められる内容となってきます。
建設業の許可申請は建設業法により求められた要件をクリアしていき、これを書類で示していく必要があります。
建設業法で求められる要件の概要を下記に列挙します。
まずはこのような事が求められるんだな、という事をご認識頂けましたらと思います。
1.経営業務の管理体制
2.専任技術者
3.誠実性
4.財産的基礎
5.欠格要件等
これら5つの要件を書類で証明していく事が建設業許可申請のポイントです。
建設業許可5つの要件の内容について
建設業許可申請では前提となる5つの要件がある事がわかりました。
次に、この5つの要件の内容について確認をしていきたいところですが、それぞれを具体的に説明すると膨大で細かなものとなってしまいますため、ここでは概要に留めたいと思います。
1.経営業務の管理体制
建設業許可をを受けて経営を行うためには建設業の経営経験のある方が経営を行う事が求められています。要件に該当して許可申請の際に届け出た方を経営業務の管理責任者と呼びます。
下記の条件に合う方でないと該当の対象とはなりません。まずはこの条件を満たす方なのかを確認しましょう。
経営業務の管理責任者になるために必要な人
法人の場合:常勤役員の内、1名
個人事業主の場合:事業主 又は 支配人
常勤である事も注意が必要です。
常勤性の証明は、健康保険証等でされることが一般的です。
2.専任技術者
専任技術者とは、許可を受けたい建設業許可業種について一定以上の技術的な裏付けを持った職員で、尚且つ常勤として営業所に在籍している必要があります。
1.一定以上の技術的な裏付けを持った職員であること
2.各営業所に常勤として在籍していること
専任技術者は建設業を行う各営業所に配置される必要がありますため、会社で1人ではなく、各営業所に1人必要という事に注意が必要です。
例えばですが、専任技術者が退職したら、代わりに専任技術者となれる方がその営業所に常勤として在籍している事が求められることになります。
専任技術者に該当するための要件は各種ありますので、社内の方で該当するのかは要件に合わせて一つ一つ確認していく事となります。よくわからない時は弊所へご相談ください。
3.誠実性
建設業許可業者は誠実である事が求められます。不誠実な建設業者では発注者が損失を被る事となるため、このような業者は建設業許可を受けることができません。
建設業の特徴
・請負金額が高額
・長期の工期となる事が多い
上記のように長期に渡り高額の請負をすることになるので、建設業許可業者には誠実さが求められることとなります。
4.財産的基礎
建設業許可を申請する方には一定以上の財産を保有していることが求められます。
具体的には、下記に記載したいずれかを満たせばよい事となります。
下記いずれかの要件を満たすこと
- 自己資本が500万円以上ある事
- 500万円以上の資金調達能力があること
- 直前5年間に建設業許可を受けて継続して営業した実績があり、かつ、現在、建設業許可を有していること
一般的に多いのは、1.でして、具体的には貸借対照表の純資産の部の純資産合計の金額が500万円以上であればよい事となります。新規設立の会社の場合は、原則としては資本金500万円以上という事になります。その他方法としては、融資証明書による証明という方法もあります。
5.欠格要件等
事業主様や役員様の事情により、建設業許可を受ける事ができない条件が存在します。これを欠格事由と呼びます。
この欠格事由に該当すると他の要件を満たしていても許可は下りませんので、ご自身がどのような状況かをまずご確認されることが先決となります。
建設業許可と要件のまとめ
建設業許可を取得したいと思っても意外と大前提であるこれらの要件をクリアできない事が多くあり、許可取得を断念される方が少なくありません。将来取得される方については、まずは大まかな概要部分としてはクリアできそうな事をご自身の状況と見比べて確認しておいて、もしも要件を満たしていないようでしたら、今から将来に向けて要件を満たすよう取り組まれるのもよろしいのかと思います。
ご不明点につきましては当事務所までご相談ください。許可取得に向けてサポートをさせて頂きます。