商号変更と建設業許可変更届の手続きガイド
当事務所は建設業者の外部支援事務所として取り組みを行っている社会保険労務士と行政書士の事務所です。代表の成岡寛人と申します。
事務所所在地は静岡県静岡市駿河区です。
主に建設業者が必要とする各種手続き業務を承り、また、労働関係法令をふまえた労務相談等でご活用いただいています。具体的には、建設業許可、更新、決算変更届、経営事項審査、入札、労災特別加入、社会保険、労働保険、雇用保険、その他、建設業許可業者が必要とする各種手続きと、それに付随するアドバイス業務を行っています。
そんな建設業関係手続きの専門家が、建設業許可業者として事業を行い、継続する上で必要な手続きの代行を承りますためご案内いたします。

代表の成岡寛人です。よろしくお願いします。
当事務所では建設業支援を打ち出しています。


当事務所はこのように建設業支援事務所として取り組んでいる建設業許可関連の専門家です。
建設業に関する手続きは安心してご相談ください。

商号変更とは?
商号変更とは、社名変更のことです。商号変更を行うには、株主総会を開催して定款の変更決議を行い、商号変更登記が必要です。そして、都道府県知事の建設業許可を取得している場合は各都道府県知事(届出先は管轄の土木事務所)へ、国土交通大臣許可を取得されている場合には、国土交通大臣(届出先は管轄の地方整備局)へ変更の届を行います。
この記事では、静岡県で建設業許可を取得した建設会社が、商号変更を行う場合の手続きと流れについて解説します。
このような方に向けた記事です
- 商号変更がどのようなものなのかを知りたい方
- 商号変更のメリットとデメリットを知りたい方
- 商号変更に必要な書類がどのようなものか知りたい方
- 商号変更の手続きの流れを知りたい方 等
建設業許可の変更届出が必要な場合
建設業許可を取得した後で、会社内で様々な変更点が生じた場合は、その都度、静岡県知事に対して変更の届出を提出しなければなりません。
変更の届け出が必要なケースは大きく3つのパターンに分類できます。
建設業変更届が必要な3つのパターン
- 会社で働いている人に変更があった時
- 会社そのものに変更があった時
- 決算変更届(決算報告)
会社で働いている人に変更があった時、例えば、常勤役員、営業所技術者(旧:専任技術者)、支店長等に変更があった場合は、14日以内に変更の届け出が必要です。
会社そのものに変更があった時とは、商号変更があった場合などのことです。30日以内に届出が必要です。
決算変更届(決算報告)は、毎事業年度終了後4ゕ月以内に提出することになっています。

会社で何かを変えたら建設業許可にも届出が必要なのですね。



そうなんです。会社の手続きを終えたら一安心かと思ったら建設業許可の変更届も必要な事が少なくありません。
上記の情報を表にしてみます
該当事項 | 変更項目(内容) | 届出日数 |
会社で働いている人に変更 | 常勤役員 | 14日以内 |
営業所技術者 (旧:専任技術者) | ||
支店長 等 | ||
会社そのものに変更 | 商号変更 | 30日以内 |
毎事業年度終了時 | 決算変更届(決算報告) | 4か月以内 |


商号変更のメリットとデメリット
商号とは会社の名前のことです。会社の名前を変えることを商号変更と言います。
一般的には「社名変更」や「法人名変更」といった呼び方をすることが多いですが、商号変更とほぼ同じ意味になります。
商号変更をする意味やメリットとは?
建設業許可を取得した建設業者が商号変更する目的としては、集客や業績アップを狙うことがほとんどだと思います。
例えば、商号としては〇〇工務店といった名前を用いているものの、ホームページや自社サービスの紹介では、親しみやすいブランド名やサービス名で展開しているとします。
この場合、商号をブランド名やサービス名に合わせて変更することで、集客や業績アップを狙うケースがあります。



親しみやすい商号にすることで売り上げが向上する事はありそうだね



はい、ブランド名の方が知れ渡っている会社も少なくありませんからね。
商号変更をするリスクやデメリットとは?
商号変更にはリスクやデメリットもあります。例えば次のようなものです。
- 旧商号の会社が倒産したり、問題を起こした印象を与えてしまうことがあり得る。
- 新しい商号を覚えてもらうのに時間がかかる。
- 旧商号でつくった看板や封筒などをすべて作り直さなければならず、コストがかかる。
商号変更の具体的な手続きと流れ
静岡県で建設業許可を取得している建設会社が商号変更を行うための手続きを紹介します。
まず、商号は、定款に記載されている内容なので、定款の変更が必要です。
具体的な流れは次のとおりです。
株主総会を開き定款を変更する決議を行います。
※弊所にて対応可
定款に関する情報が記載された記事です。ご参照ください。


定款変更に伴う株主総会議事録を作成します。
※弊所にて対応可
法務局で商号変更登記申請を行います。
※提携司法書士が対応
商号の変更後に建設業の変更届を30日以内に管轄の土木事務所へ届出ます。
この中で大変なのは、株主総会議事録の作成です。
どのような内容で書いたらよいか分からない場合は、行政書士等の専門家に相談してください。



会社の商号を変えるにも多くの手続があるんですね。



はい、法的な手続になってきますので各専門家を頼られるのが安心かと思います。
なお、株主総会で定款を変更するには、特別決議と言い、議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要です。反対する株主がいる場合は、商号変更ができない可能性もあるので注意してください。
また、商号変更と目的の変更等が必要な場合、それぞれを別途登記するとそれぞれに対して登録免許税がかかりますが、合わせて変更登記すると登録免許税は1回分となり節約できます。
商号変更登記の登録免許税
- 本店所在地分 30,000円
- 支店所在地分 9,000円
商号変更後の届出先
建設業許可を取得した建設業者の場合は、商号変更登記申請を行った後で、静岡県知事に変更届を提出しなければなりません。静岡県知事宛てに届出をしますが、届出先は土木事務所という建設業の変更や更新手続を行う機関となります。土木事務所は建設業許可の主たる営業所を管轄する地域ごとに異なりますので、どこへ届出るべきかを確認してから向かうようにしましょう。
管轄の土木事務所
静岡市の建設業者は静岡土木事務所が変更届の届け出先となります。その他の静岡県内各地域の土木事務所情報をまとめましたのでご参考ください。
主たる営業所の所在地 | 管轄の事務所 | 土木事務所の所在地 |
静岡市葵区 静岡市駿河区 静岡市清水区 | 静岡土木事務所 | 静岡市駿河区有明町2-20 |
島田市、焼津市、藤枝市、牧之原市、榛原郡 | 島田土木事務所 | 島田市道悦5-7-1 |
富士市、富士宮市 | 富士土木事務所 | 富士市本市場441-1 |
沼津市、三島市、御殿場市、裾野市、伊豆市、伊豆の国市、田方郡函南町 | 沼津土木事務所 | 沼津市高島本町1-3 |
磐田市、掛川市、袋井市、御前崎市、菊川市、周智郡森町 | 袋井土木事務所 | 袋井市山名町2-1 |
浜松市、湖西市 | 浜松土木事務所 | 浜松市中央区中央1-12-1 |
熱海市、伊東市 | 熱海土木事務所 | 熱海市水口町13-15 |
下田市、賀茂郡 | 下田土木事務所 | 下田市中531-1 |
変更届の届け出先は静岡県庁ではないことに注意してください。
建設業許可の商号変更の届出必要書類
建設業許可業者の商号変更の届出必要書類は、次の3つです。
建設業許可業者の商号変更3つの必要書類
- 変更届出書(様式第 22 号の2)
- 登記事項証明書(法人の場合)
- 営業の沿革(様式第 20 号)
登記事項証明書は、商号変更登記が完了した後で、法務局で取得することができます。法務局に出向かなくてもオンライン請求により取得することもできます。法務局だと600円ですが、オンラインだと500円(郵送費込み)で取得ができます。
2.登記事項証明書は、一般的に履歴事項全部証明書の事となります。これについては変更登記が完了したものとなりますのでこの時点では取得をするのみで事足ります。
1.変更届出書と3.営業の沿革は新たに作成する必要があります。
商号変更の変更届出書(様式第22号の2)の記載方法
商号変更の変更届出書の記載方法については、静岡県が配布している手引書を参考にしてください。下記がその記載例です。
1.変更届出書の記載例


変更届出書の記載で注意したい点は、変更年月日は、登記をした日ではなく、株主総会で定款変更決議があった日(変更が生じた日)を記載する点です。
商号変更の営業の沿革(様式第20号)の記載方法
営業の沿革は、過去に提出したものに続けて、商号の変更の事実と年月日を追記するだけです。
3.営業の沿革の記載例


商号変更の変更届を提出しなかった場合は?
商号変更から30日以内に変更届を提出しなかった場合は、建設業許可に関して様々なリスクが生じる恐れがあります。
届出忘れの主なリスク
- 更新申請が不可のリスク
- 建設業許可は5年ごとの更新が必要ですが、5年以内に商号変更をしたにもかかわらず、変更届を提出していない場合は、更新の申請を受け付けてもらえません。
- 6月以下の懲役又は100万円以下の罰金
- 建設業法で定められたルールを順守していないことにより、6月以下の又は100万円以下の罰金(建設業法50条)といった刑罰に処せられるリスクがあります。
- 建設業許可取り消しのリスク
- 国土交通大臣又は都道府県知事は、建設業者が所在不明の場合は、公告の上で建設業許可を取り消せることになっています(建設業法29条の2)が、商号変更の届出をしていないと、所在不明と判断されてしまうリスクがあります。
■建設業許可業者の実情アドバイス
届出は当然するとお考えの建設業者は一般的です。しかし、多忙な中、あまり触れない建設業許可の手続を後送りにしてしまい、つい忘れてしまうというケースは少なくありません。
外部の支援者である建設業許可に明るい行政書士に手続を任せておけば安心で、そんな心配は無用になります。
まとめ
建設業許可を受けた建設会社が商号変更を行った場合は、商号変更登記だけでなく、30日以内に静岡県知事へ変更届を提出する必要があります。
商号変更の変更届を提出していないと様々なリスクがあるため、期間内に提出しておきましょう。
当事務所は、静岡市駿河区にある行政書士と社会保険労務士の事務所であり、建設業者の建設業許可取得をサポートする専門家です。
建設業許可取得後の決算変更届(決算報告)や商号変更の届出等のアフターフォローも行っております。
静岡県内の建設業者様で、建設業許可取得後にお困りのことがあれば、どのようなことでもご相談ください。